こんにちは、道玄坂学徒です。
アメリカ大統領選でトランプ氏が当選してから世界の不透明さが増しています。
ヨーロッパでも保守的な陣営が躍進するなど、なんとなく戦前の匂いを感じ始めているのは学徒だけでしょうか?
日本は戦後70年の平和の中で少なくとも民間人は平和を謳歌して生きてきました。
しかし、世界を見渡してみれば各地で戦争や紛争が起きていて、とても日本人が感じているような平和なんて状況にはないことが分かります。
戦後の日本の平和は基本的には世界No.1のアメリカとの協調路線で生まれてきました。
そのアメリカがトランプ氏の当選をきっかけに孤立主義的な動きに戻るなら、東アジアで生まれた力の空白を中国やロシアが埋めに来るでしょう。
その時に日本はどういう選択をするべきなのか?
そんなことをぼーっと考えていたら久しぶりに歴史を復習しようかと思って高校の教科書をAmazonでポチってしまいました(笑)
- 変化の速い時代だからこそ歴史を学ぼう!
- とりあえず過去200年だけ学ぼう!
- 日本が戦争に巻き込まれる可能性は普通にありますよ?
- 歴史を学ぶためのオススメ本
- 歴史を学んでファッション平和主義から抜け出そう!
変化の速い時代だからこそ歴史を学ぼう!
人工知能やVRなどの最先端技術を見ているとすっかり忘れてしまいますが、そういった変化の速いテクノロジーの進化も未来から見れば歴史の1つのページなんだということです。
20年ほど前にインターネットが出始めた頃も、今と同じようにすげぇ!とみんな騒いでましたが、今ではごく当たり前のように使いこなしてますよね?内容は違えど、テクノロジーの進化というのは過去にもたくさんあって、それがどのように社会を変えてきたのかという歴史を見れば未来を予測する手がかりになるはずです。
また、最近日本で起きている長時間労働を是正しようとする動きがありますが、過去にも公害の問題や女性差別の問題など、政府VS国民とか企業VS国民なんて構図はいくらでもあったわけです。
それらの問題を先人達はどのように対処しようとふるまったのか、その結果何が成功して何が失敗したのかを見ることはこれからの未来を作る上でとても大切な視点です。
変化が速い時代だからこそ、目先の変化を点として捕らえるのではなく、過去から未来に続く連続した線として捕らえる視点を持つ事は大切なことだと思います。
とりあえず過去200年だけ学ぼう!
歴史を学ぼうと言っても縄文人の暮らしとかゲルマン人の大移動とかは無視していいと思います。昔過ぎると実感が湧かないし、あんまり実社会を想定するうえでの参考にならないことが多いので。この辺は好きな人だけ趣味でやればいいですね。
というわけで、とりあえず過去200年に絞って勉強することをオススメします。
本当は過去100年が最も重要ですが、そこを理解するためには最低200年前からの流れを見る必要があるからです。
日本史ならペリー来航くらい、世界史ならフランス革命あたりからがいいですね。
日本史なら当時お隣の中国が西欧諸国に食い物にされているのを眺めながらの黒船襲来が日本にどれほどの恐怖を与えたか。そこからの明治維新→先進国の仲間入り→太平洋戦争でボロ負け→戦後復興→現在までの流れは選挙権を持つ日本人として知っておくべきことでしょう。
世界史なら、近代国家の成立→植民地獲得競争→2つの世界大戦→東西冷戦→アメリカの覇権→現在の流れは理解しておく必要があります。
日本では戦後70年平和が続いていますが、世界を見ればひと時も休まずにどこかしらで戦争・紛争が起こっていることが分かります。
最近だとSEALDsに代表されるような戦争反対デモが起きていて、戦争反対自体は学徒も賛成なんですが、それらの主張をする人たちの中には本当に歴史を分かって言ってるのかな?と思うような人たちもいてちょっと心配になります。
ファッションで平和を語る人は、時代が変われば平気で戦争をけしかけたりするものです。ヒトラーでさえ民主主義から生まれたんだということを強く反省して政治に向き合わないといけないです。
日本が戦争に巻き込まれる可能性は普通にありますよ?
日本では戦後70年民間人が戦争に巻き込まれることが無かったので実感が湧かないですが、これから先日本が戦争に巻き込まれる可能性は普通にあります。
日本からけしかけることは無いでしょうが、中国・ロシア・北朝鮮から喧嘩を売ってくる可能性は十分あります。
中国は南沙諸島の開発で、ロシアはウクライナで、北朝鮮はミサイル開発でと結構ぶっそうな事をやってますよね?この対象が日本にならなかったのはバックにアメリカがついていたからです。
そのアメリカがトランプ政権に変わって東アジアでのプレゼンスを弱めるようなことになれば、これまでの70年とは全く違った東アジア情勢になるのは間違いないです。
2つの世界大戦の頃の世界史を見ると、国際情勢が悪化するときは本当に一瞬なのが分かります。あんまり楽観視はできないですよー。
歴史を学ぶためのオススメ本
というわけで、これからの政治を見るうえでも、経済の動きを予測する意味でも歴史は教養として学ぶ必要があるというのが学徒の考えです。
実際に仕事をしてるとなかなか業務に関係ない勉強って大変なんですが、歴史を勉強することは長期的に見れば必ず仕事にも私生活にもプラスになるので是非オススメします。
また、学生時代に勉強された方もトランプさんが大統領になり、人工知能が出現してきたこのタイミングで一度復習してみてはいかがでしょうか?学徒もそうでしたが、社会人を経験してからあらためて歴史を振り返ると新たな発見をすることが多いものですよ。
高校の教科書
歴史の全体像を見るうえでは高校の教科書ほど優れているものはないです。
大学レベルだと専門的過ぎて全体が見えにくいし、中学レベルだとざっくりしすぎて本質が見えません。
というわけで、歴史をはじめて勉強するにも、もう一度勉強しなおすにも高校の歴史の教科書が最強なのです。
高校の歴史の教科書といえば山川出版社の教科書が最高峰ですが、その中でも教科書よりもさらに詳しい記述がしてある「詳説日本史&世界史研究」がオススメです。
この本を完璧にするだけで東大の入試にも対応できるくらい凄い本なのです。
ただ、一冊全部通読するのは忙しい人には絶対無理なので、興味のあるところだけつまみ食いする辞書的な活用が向いてます。
スタディサプリ
歴史を勉強するのになじみのない理系出身の人とかがいきなり教科書を読み込むのは辛いでしょう。
というわけで、そんな人には高校時代の授業をネットで見られるスタディサプリがオススメです。
月額980円で有名予備校の授業が見放題とはいい時代になりました。
戦略的思考とは何か?
いつやるの?今でしょ!の林先生が何十回も読んだということで有名な本です。
元外交官の方が書かれた本で、地政学の観点から日本の防衛について書かれていています。
日本がこれまで有史以来独立を保ってこれたのは、①たまたま中国があんまり日本に興味が無かったこと、②朝鮮半島にあった国が頑張って防衛してくれたこと、③単純に運が良かったこと、なんて説明されています。
自国の実力と国際情勢を冷静に判断して戦略を決めることの大切さを強調していて、防衛の本としてではなく、ビジネス書としても非常に参考になる本です。
国際紛争
大学レベルの本ですが、国際紛争の要因を2つの世界大戦の事例をもとに分かりやすく書かれている素晴らしい本です。
学徒が大学時代に何十冊も読んだ国際関係論の本の中でも一番オススメの1冊。
読みやすい形式で書かれているので、そこまで詳しくない人でも十分理解できます。
正直、この1冊だけでも押さえればテレビのコメンテーターがいかに馬鹿げたことを言っているのかはっきり分かるようになります。
なお、この本はジョセフ・ナイさんというハーバード大学の超有名な教授が書いた超有名な教科書で、この本を読まずして現在の国際政治は語れないってくらいの本です。
歴史小説
理系出身の人とかがいきなり教科書を読むのはつらいと思うので、そんな人には歴史小説を読むのがオススメです。
歴史的事実だけではなくて、その時代に生きた人物をストーリーとして読むと、当時も今と変わらず人間が模索して生きてきたんだということを実感することが出来ます。
歴史小説を読んだ後に教科書に戻ると、無味乾燥な記述に急に意味を感じるようになって急に歴史が面白くなりますよ!
オススメは司馬遼太郎さんの「竜馬が行く」と「坂の上の雲」です。
竜馬が行くは幕末から明治にかけて、坂の上の雲は日露戦争についての話です。
超面白くて寝れなくなるほどなので興味がある人はぜひ!
サピエンス全史
人類の歴史と言う意味では「サピエンス全史」もオススメです。
最近の世界的ベストセラーで、ビルゲイツさん、ザッカーバーグさん、ホリエモンさんなど名だたる著名人が大絶賛している本です。
人類何万年もの歴史なのでまさに大局的な視点で現在を見ることができます!
歴史を学んでファッション平和主義から抜け出そう!
じっくり本を読んだりするのは誰にとってもめんどくさいものです。
時間もかかるし、その時間遊んだほうがよっぽど楽しい。
でも、ノリで「戦争反対!」って叫ぶ人は、時代や周りの状況が変わればきっと「戦争して国益を守れ!」とか叫びだすんですよ。戦前あれだけ戦争を押して日本人が、終戦したとたんにころっと態度を変えたのを思い出してください。これは平和を叫んでる人が、状況が変わればころっと戦争に走り出す危険性を含んでいることを意味しています。
だからこそ歴史を学んでそういう事態を避けないといけない。
一応僕らは民主主義国家なので、選挙権を持ってる人はざっくりでも歴史や国際情勢をなんとなく押さえておく必要があると思うわけです。
学徒もそんなに大した知識を持ってるわけではありませんが、学徒がこれまでに接してきた人たちが全然歴史に興味がない感じだったので、少しでも歴史に興味を持ってくれる人が増えるといいなぁと思っています。